オーガニックライフ

カロリー計算は意味がない?海外のホリスティック栄養学におけるカロリーの捉え方とは

 

 

カロリー計算について質問です。

 

下記の質問にあなたはどう答えますか?

1.ダイエットのときは、カロリー計算をして食事をきちっと管理することが正しい

2.栄養学では病気の管理や食事療法にはカロリー計算が当たり前

日本の栄養士さんでも、
この2つの質問には「Yes」と答える方は多いことでしょう。

著者はこれらの質問にすんなり「Yes」とは答えません。

オーストラリアで栄養士(nutritionist)の資格を持っている筆者が、

「ダイエットする上でカロリー計算は労力の無駄だと思っている」と言ったら

びっくりされるでしょうか。

この記事では、カロリー計算が無意味だという根拠を挙げてみようと思います。

 

カロリーとは?

まずはカロリーとはどんなものかを見ていきましょう。

カロリーは、生理的熱量(エネルギー)を表す標準単位とされています。

カロリーは、糖質、タンパク質、脂質の三大栄養素からの計算になり、
それぞれの1g分のカロリー(kcal)は、

  • 糖質: 4kcal
  • たんぱく質: 4kcal
  • 脂質: 9kcal

 

とされています。

ヒトが生きていくためには、エネルギーを摂取する必要があります。

食べ物に含まれるエネルギー量を目安として概知するために、カロリー数値で
情報を提供するということは納得できます。

ですが、ダイエットをする際にカロリー(数字)ばかりに気を取られ、労力のかかる
細かい計算をする意味はあるのでしょうか。

カロリー計算が必要でない5つの理由

1.バランスの方が大切

カロリー計算でのダイエット法は、極端にいうと、カロリーさえ同じなら、お菓子や
ジュースは果物や野菜と区別されず、栄養バランスは考慮されない考え方となってしまいます。

数字にばかり目を向けてとる食事より、季節の新鮮なものをバランスよく、ありがたく
いただくという“質”を重要視する食べ方のほうが、健康的と言えるでしょう。

 

2.それぞれの成分が違った代謝の仕方をする

「三大栄養素からエネルギーが得られ、それぞれの食品のエネルギー量をカロリーで
計算することができる、、、」

これは、事実であることは間違いないでしょう。

ですが、身体での消費となると、そのようなシンプルな理論ではいかなくなってきます。

人間の身体を通過して消化、代謝されるのでそれぞれの食品によって違った道を
辿るからです。

例を挙げると、
食品に存在する2つの主要な単純糖は、グルコースとフルクトースです。

2つは、糖質なので、同じ量のカロリーが含まれます。

しかし、それらの糖質が体内で代謝される方法は全く異なるのです。

グルコースはほぼ消化器系組織全体で代謝されますが、

フルクトースはほとんどが肝臓で代謝されてからグルコースと同じ代謝の道を辿ります。

その間に他の栄養素やエネルギーが使われます。

代謝プロセスが違うこの2つの糖質が体内で同量のエネルギーを提供するとは
考えられません。

3.個々の体質を考慮していない

人によって、消化や代謝のされ方が違います。

例えば、インスリンや甲状腺ホルモンなどの働きも人によって違いがあり、
同じ食品を摂っても代謝が違ってきます。

また同じ人の体内でも、その時々の腸内細菌の環境によって、その都度代謝のされ方は
違ってきます。

4.ビタミン、ミネラルの存在は?

カロリーは三大栄養素(糖質、たんぱく質、脂質)でカウントされると述べました。

通常カロリーとしてカウントされないビタミンやミネラルも、

  • 体内でエネルギーを生成するのに大きな役割を果たす
  • 栄養面においてもとても重要
  • 三大栄養素の代謝に消費される

という事実も考慮して、食事や食生活全体を考えるべきだと思います。

5.エネルギーが燃焼される速さが考慮されていない

GI値 (グライセミック・インデックス=Glycemic Index)は、食品に含まれる糖質の
吸収度合いを示し、摂取2時間までの血液中の糖濃度を計ったものです。

オーストラリアのシドニー大学では、GI値を下記のように定義しています。

 

  • 高GI食品: GI値70以上
  • 中GI食品: 56~69の間
  • 低GI食品: 55以下

GI値が高いか低いかによって、糖質が体内に吸収される速度が違ってきます。

例えば、蜂蜜などの高GI食品は、小腸ですばやく簡単に吸収されますが、
玄米のような中GI食品は細菌が働く大腸まで到達し、繊維質とタンパク質を分解するのに
時間がかかります。

GI値が高いということはつまり、血糖値が急激に上昇してしまい、インスリンの分泌にも
影響を及ぼし、身体の組織に負担がかかるということです。

ダイエットや血糖値の管理を実行する際、カロリー計算よりもむしろGI値を気にするほうが
理にかなっているというわけです。

まとめ

ダイエットなどで体重を減らしたい場合、カロリーを計算したり、過度に意識したりしていても、あまり意味はありません。

また、“健康的な”食事を目指すとき、カロリーをカウントする必要はありません。

体に必要なものをバランスよくとりいれ、避けるべき食品を見極めて、全体の視点で考え、
食事をじっくり味わって楽しむ方がよほど大切なのです。