世界で最も親しまれている飲み物コーヒー。
多くの研究がその健康効果を明らかにしています。
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コーヒーのメリット
例えば適量のコーヒーを飲むメリットとして
パーキンソン病、2型糖尿病および肝臓癌を含む肝臓疾患の予防において
健康上の利益を有すること、また認知機能を改善しうつ病のリスクを低下させる事などが
示されています。
ですが、カフェインを含有する飲み物には、中毒性やリスクがあることもまた事実。
心をリラックスさせてくれるコーヒーも適量を超えて常用すると
健康を害する一因となります。
この記事ではコーヒーが体に与えるデメリットとコーヒーの代用として楽しめる飲み物を
ご紹介したいと思います。
コーヒーが体に与えるデメリット
胃酸への影響
コーヒーにはさまざまな油分、酸、カフェインのような化合物が含まれ
これらは胃や腸の内側を刺激し害を及ぼすことがあります。
例えばコーヒーを飲むと、胃は大量の胃酸(HCl)を生成します。
胃痛持ちの場合、朝一の空腹時にコーヒーを飲むのは適切ではないでしょう。
胸やけの原因になる
コーヒーは下部食道括約筋を弛緩させる事によって、胸やけを引き起こす可能性があります。
食道と胃の境目のところにあるこの下部食道括約筋には、胃酸が食道の方へ酸逆流が
起こるのを防ぐためにしっかりと締めまる弁の役割があります。
しかし、そこが緩むことによってゲップが出たり喉に苦いものがこみ上げてきたりする、
胃酸の逆流の症状が起こり得ます。
カフェインを排除したコーヒーでもこの問題が起こる事が示されています。
緩下剤効果
一部の人々の間では実際コーヒーは意図的に下剤として使用されます。
コーヒーは腸の蠕動運動のプロセスを刺激し、その働きはとても強く摂取後わずか4分で効果が見られるほどです。
敏感な人はこの緩下剤効果で下痢の症状があらわれデメリットとなるかもしれません。
コーヒーでお腹が緩む原因としてはコーヒーに含まれるクロロゲン酸などの成分によるもの、
アレルギー、豆の酸化、コーヒーに入っていたミルクの乳糖等も考えられます。
潰瘍およびIBS(過敏性腸症候群)への影響
コーヒーは、IBS、胃炎、クローン病、大腸炎および潰瘍を持つ人々にとっては刺激物であり、病院ではそれらの症状のある患者にはコーヒーを控えるようアドバイスされるでしょう。
胃潰瘍はヘリコバクター・ピロリ菌に由来すると考えられていますが、
胃に対するコーヒーの酸性効果は、細菌が最初に胃内層に接近するのに適した条件を与えます。
また、腸を刺激するものとしてとして引き合いにだされるコーヒーですが
これはカフェインよりもコーヒー豆自体の持つ特定の酵素が問題となるようです。
IBSや潰瘍の症状のある人が従来のコーヒーからデカフェに切り替えても改善がみられないのはその為です。
ミネラルの吸収への影響
コーヒーの摂取によりマグネシウム、カルシウム、亜鉛など重要なミネラルを保持する腎臓の能力が制限されることがあります。
鉄分が豊富な食事と一緒にコーヒーを飲むと、成分のひとつタンニンにより鉄分吸収がひどく損なわれることがあります。
[pz-linkcard-auto-replace url="https://flatulencecures.com/coffee-digestion/"] [pz-linkcard-auto-replace url="https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/nutrition-and-healthy-eating/expert-answers/coffee-and-health/faq-20058339"] [pz-linkcard-auto-replace url="https://www.healthline.com/nutrition/coffee-good-or-bad#section5"]コーヒーの代用品 ノンカフェイン編
大豆コーヒー
大豆をローストしてつくられる大豆コーヒーにはカフェインが含まれません。
見た目はコーヒーのようで味はマイルドできな粉の風味という印象です。
現在市販されるものでは粉末状で溶かして飲むタイプ、コーヒーと同様にお湯を注いでドリップするタイプのものがあります。
妊婦さんでも安心して飲める有機大豆100%の製品もあります。
ハーバルコーヒー”ティーチーノ”(Teeccino)
ティーチーノはかつてのタンポポコーヒーのイメージを覆すほど本物のコーヒーに近い!
と海外で人気を高めているノンカフェインドリンクです。
原材料はチコリーの根、キャロブ,大麦、ラモンの種子などで様々なフレーバーがあります。
1カップあたり650 mgのイヌリン (inulin)や、チコリーの根に由来する水溶性食物繊維が含まれ、腸内の善玉菌の活動や増殖を促進する健康効果、ハーブ由来の効能が期待できます。
コーヒーと異なり酸性の飲み物ではない為胃に優しい代用品となるでしょう。
コーヒーの代用品 カフェイン少なめ編
コンブチャ

昆布茶ではなく「Kombu-cha」と表記されるコンブチャは善玉菌が豊富で
美容と健康にも良いと注目される発酵飲料です。
実は日本でも昔”紅茶キノコ”として一時流行した事があるようです。
味は甘酸っぱい炭酸のお茶という印象ですが、コンブチャにも様々なフレーバーがあります。
砂糖と紅茶を用いた発酵プロセスの代謝副産物として
グルコン酸およびグルクロン酸、L-乳酸、酢酸、炭酸、ビタミンB1、B2、B3、B6、B12、葉酸および種々の酵素が含まれ、デトックス効果の高い飲み物です。
コンブチャにはカフェインが含まれますが、8オンス(約240ml)あたり24mgと少なめで
同じ分量のコーヒー3分の1程度です。
アイスコーヒー代わりに飲むと良い気分転換ができそうです。
[pz-linkcard-auto-replace url="https://www.yougoddessyou.com/blog/2014/5/8/i-heart-kombucha"]
デカフェ
デカフェとは従来のコーヒーからカフェインを除去したコーヒーです。
カフェインレス市場の急速な拡大とコーヒーチェーンが続々参戦したことにより
外でデカフェを選べる機会も増えてきましたね。
海外ではコーヒー豆を有機溶媒抽出する方法でカフェインを取り除いて
デカフェ用の豆にしています。
現在はジクロロメタンという有機溶媒がよく使用されております。
その為、薬品の影響や発ガン性が懸念されるデカフェですが、
有機溶媒を使用したコーヒーの日本への輸入は禁止されています。
現在日本で販売されるデカフェは、比較的安全性の高いと言われる
スイスウォーター製法によって水で抽出された製品となります。
ですが、カフェイン除去率は97%程度と言われデカフェはノンカフェイン飲料では
ありません。
さらに、2型糖尿病、パーキンソン病または肝臓疾患のリスクを減らすなどの
従来のコーヒーから得られる健康上のメリットが、カフェイン除去後のコーヒーには適用されないと言われております。
その点はちょっと残念ですが、デカフェはコーヒー愛好家のカフェイン軽減には
強い味方となってくれそうですね。
まとめ
多くの健康効果の実証されるコーヒーですが適量を超えて常用すると健康を害する場合があります。
胃酸、胸焼け、潰瘍およびIBS(過敏性腸症候群)への影響、ミネラル吸収を妨げたり、緩下剤効果など特定の体質の人にとってはデメリットとなる点が確認されています。
従来のコーヒーの代用にはノンカフェインの大豆コーヒーやハーバルコーヒー、
日常的なカフェインの取りすぎが気になる方はコンブチャやデカフェを選んでみてはいかがでしょう。