自然療法、代替医療

自然療法とは?

自然療法という言葉を聞いたことはありますか?

 

自然療法とは、文字通り、自然の力を活用して病気を治したり予防したりする療法です。

 

この記事では、自然療法とは具体的にはどのような治療をするのか、

またどのような効果があり、どのような点に気を付けなければならないのかを紹介します。

 

 

自然療法とは

 

厚生労働省のホームページによると、

自然療法は「naturopathy (ナチュロパシー)」と訳されています。

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ナチュロパシーとは、医者や薬に頼らず、ハーブや食事といった“自然”の助けを借りて、

元々人間に備わっている自己治癒力を高め、病気や症状を改善するという

アメリカ発祥の治療法です。

 

一方、natural medicine (natural=自然、medicine=療法、医学)という言葉が、

alternative medicine(代替医療)、complementary medicine(補完医療)などと同様に、

ナチュロパシーも含むもっと広い意味で使われる場合もあります。

例えばマクロビオティックや鍼治療、ホメオパシーなども

自然療法の一部とみなされる分類です。

 

この記事では、“自然療法=ナチュロパシー”の観点に絞って話を進めていきたいと思います。

 

自然療法の歴史

 

自然療法は、ドイツの医師ベネディクト・ルストが、

1902年にアメリカ、ニューヨークに大学を設立したことに始まります。

 

それ以来、アメリカはもちろん、ヨーロッパやオーストラリアなどに広まり、

現在では、欧米で代替医療の選択肢のひとつとして一般に浸透しています。

 

自然療法の考え方は欧米に限らず、

インドのアーユルヴェーダや中国の中国医学などの

東洋や、古代ギリシャにも見られるものです。

 

古代ギリシャの“医師の祖”と称されるヒポクラテスは、

“健康な生活を保つには、バランスのよい食事をとり、

住む環境をととのえることが欠かせない“

と唱えたと言われています。

 

自然療法の6原則

 

現代において、主に欧米で広まっている自然療法ですが、

基本となる考え方は、そのような古代医学の考え方と似た下記の基本6原則に基づいています。

 

自然療法における基本6原則

原則1.      まず、害を与えないこと(first do no harm)

治療などを施す際に、安全性が一番大切であるということ

 

原則2.      自然治癒力(healing power of nature)

一人ひとりがもともと持っている自然に治す力(自然治癒力)を活用すること

 

原則3.      原因を見つけ、原因を正す(identify and treat the cause)

病気をすると症状だけに気をとらわれがちですが、

まずはその症状が現れている原因を追求しようという姿勢

 

原則4.      セラピストは教育者である(doctor as teacher)

治療を施すセラピストや医者は、患者に正しい知識を提供する教育者であるべきである

 

原則5.      患者を全体としてみる (treat the whole person)

症状が出ている場所や身体だけにフォーカスするのではなく、

その人の心の状態、環境までをも含む全体としてとらえること

 

原則6.   まずは予防 (prevention)

まずは病気にかからないことが第一であるという考え

 

自然療法士は具体的にどのようなことをするのか

時間をかけた問診

 

あなたが自然療法士を訪れると、まずはたくさんの質問をされます。

病歴、家族の病歴、普段の食事、ストレスの度合い、少しでも不調を感じる時の症状、

睡眠、仕事、家族構成、信じている目に見えないもの(信仰など)、、、

たくさんの質問をすることのよって患者がどのような“全体”であるかをまず見極めます。

 

検査

自然療法士は、その後、様々な検査をします。

例えば毛髪ミネラル検査、舌や爪、目の虹彩をみたり、必要であれば尿や便の検査、

血液検査をするようにすすめることもあります。

 

分析と診断

 

自然療法士は、問診や身体の検査から得られた様々な情報を元に、

その人の中で何が起こっているのかを分析し見極めます。

 

処方

 

そして自然療法士は、色々な処方を組み合わせて、効果的な治療を施すというわけです。

自然療法士が使う主な治療法は、

 

ハーブの処方

フラワーエッセンスの処方

ホメオパシーの処方

栄養・食事療法

生活習慣改善のアドバイス

精神性に関わるアドバイス

 

などが挙げられます。

 

西洋医学との比較

 

自然療法の対局に位置すると言っても過言ではない西洋医学は、

歴史的にも細菌学や外科手術で多大な恩恵を人類にもたらしました。

西洋医学抜きでは私達は今のような生活はなかったかも知れません。

ですが西洋医学には次のような懸念が考えられることも事実です。

 

  1.   症状のみを治療する

例えば、血液を下げる降下剤は、

血圧が上がったもともとの原因をコントロールしているとは言えません。

 

  1.   診察時間の短さ

西洋医学では診察時間がとても短く設定されているため、

医師が患者とゆっくり向き合う時間がなく、患者も医師に伝える内容も限られてしまっています。

 

  1.   副作用

西洋医学の医師によって処方される薬の多くは、副作用がひどく出てしまうものもあり、

ある症状は薬で抑えられても、ほかの多数の副作用が出てしまい

またそれを抑えるための薬が必要になって、病気が複雑化してしまうことも

少なくありません。

 

  1.   高額な医療費

医者や病院へ支払う治療費、医薬品代や手術代は高額で、治療が必要でも

受けられない患者がいます。

 

  1.   予防ではない

西洋医学には、予防という概念はあまり無く、

病気にかかってからお世話になる医学と言えるでしょう。

 

そういったことを踏まえ、欧米では自然療法やその他の代替医療を

治療のオプションとして取り入れる人が少なくありません。

 

自然療法の効果と安全性

自然療法は、比較的慢性的な疾患や病気に効果があると言われています。

また、米国のいくつかの研究(Szczurko Oなど)によると、

自然療法は単に“安全”というだけでは無く、西洋医学と組み合わせることで

高い効果や病気の改善が認められたという報告があります。

 

例を挙げると、

心臓発作や脳卒中のリスクが高い患者を対象にした研究で、1年間の研究の終わりに、従来の西洋医学のケアに加えて自然療法を受けたグループは、通常のケアのみを受けたグループよりも、心臓発作や脳卒中による死亡リスクを大幅に減少することができた。

ということです。

また、自然療法を取り入れたグループの一番ひどい副作用としては、

“摂取していた魚油サプリメントによる、口中の魚臭い不快感”と報告した

3人だけだったのです。

 

自然療法を選択する上で気をつけること

 

お分かりの通り、自然療法士は、安全で効果的な処方を行うには

幅広い分野に精通している必要があります。

 

アメリカをはじめ欧米では、自然療法士の資格をとるには

大卒レベルの学位(bachelor)を取得する必要がありますが、

1年以内に取得できてしまうdiplomaのコースや、

簡単な知識だけを学ぶオンラインのコースなどもあります。

 

特に日本では、自然療法士として開業するための法律などが

定められているわけではないのが実情です。

 

実務経験が豊富であれば、資格のレベルはあまり重要ではないかもしれませんが、

安全な治療と処方を受けるためにも、

自然療法士がどのような経験や資格を持っているかを認識するのは重要だと言えます。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

 

病気を治すための選択肢がとても豊富な現代に生きている私たちは

とても幸運だと言えます。

 

欧米では治療法の一般的な選択肢の一つである自然療法が、

日本でももっと広まるといいですね。